☁時々☃(日照時間・114分)
3月1日、昨日の日曜日。旧南外村の出羽鶴蔵で行われた、“やまとしずく”販売会員店の醸造研修会に出かけてきました。 道路の雪はすっかり融け、遠くの白い山々は春の霞にけむるようだし、右手前の神宮寺岳は杉林の雪もかなり少なくなって、春が近づいているんですねぇ。 と、突然。「雄物川河口より58.0k(旧雄物川河口より70.0k)」の標識。こんな所に、何のために、誰のために立てたのかなぁ? だって、この道は下流(手前)に向かって2分も走れば川から離れてしまい、雄物川河口につながるわけでもなく、小さな集落に入ってゆく。ん〜〜む、国交省の無駄遣いかぁ‥‥そんなことをボンヤリ考えながら、少しだけ遠回りして出羽鶴の蔵へ。 こんこんと絶え間なく湧く湧水は、蔵の命。しめ縄をはって、大切に、大切にしています。 “やまとしずく”は、その名の通り「やまと蔵」で醸されるのですが‥‥ 今日の仕込みは、本醸造。残念ながら、“やまとしずく”ではありませんでした。でも、参集した30人以上の販売会員は、酒造りのレクチャーに真剣に耳を傾けて‥‥ そして、もっと真剣だったのが、会場を蔵から旧南外村の温泉施設「ふるさと館」に移し、やまとしずくや出羽鶴や刈穂、それに県内外の新酒を並べての唎酒。と、それに続く“大”懇親会‥‥またまた、いっぱい唎酒しちゃったなぁ。 皆さん熱心すぎて、「唎酒&討論」は深夜まで続きましたが、出品されたお酒はどれもいいお酒ばかり。一人として二日酔いはなく、早々と目を覚まし、カーテンを開けたら‥‥ ひと晩で、冬景色に逆戻りです。 帰ってきた秋田市も、積もるほどではありませんでしたが、一日中雪がチラホラ。寒〜い一日でした。 さて、唎酒した50点ほどのお酒の中に、美味し〜〜いお酒を発見。思いがけずと言っては何ですが、『出羽鶴・純米吟醸滓がらみ 袋吊り雫』でした。 滑らかな口当りと、袋吊り特有の透明感、霞のような薄〜い滓が不思議なタッチのお酒でしたが、今年もその特徴と美味しさは変わりません。 しかし、今年の『袋吊り雫』にはもう一つの美味しさ、飲み手を「んん、いい!」と納得させる、張りがあって力強い“飲み応え”が加わっているのです。 どうしてなんでしょう?‥‥たぶん、使用米を昨年の「酒こまち」から「山田錦」に変えたことによるものではないのかなぁ、と想像しています。 実は一昨年も、『袋吊り雫』は出荷されましたが、旨さと力強さがあいまって、従来の出羽鶴らしくなくて「いい!」、と評価が高かったのです。その一昨年の造りも「山田錦」でしたが、昨年は「酒こまち」。どうして、そんなにコロコロ変えるの? って言いたくなりますが、「山田錦」にコロッと戻してこの旨さと力強さが戻ってきたのですから、まぁ、これ以上詮索するのはよしましょう。 それに、日本酒度が+4前後の出羽鶴としては辛口系ですし、AK-1酵母のきれいでジューシーでイヤミのない1.9前後の酸もいい。少しだけある苦味やエグミ味も、お酒の美味しさを調和させる一要素になっているような気がするのです。 今回は、いつものようにチョコチョコッと唎酒したのではなく、“一晩”かけてじっくりと唎酒しましたし、また、多くの酒販店さんも同じような評価でしたから、20BY『出羽鶴・純米吟醸滓がらみ 袋吊り雫 ・山田錦仕込』、今年は間違いありません。 価格は、米を変えても昨年と変わりません。720ミリのみの出荷で、1,890円。 あ、ラベルが変わりましたね。ん〜〜む、どこかの神社のお神酒みたいで、飲んだら霊験あらたか‥‥なんてことは、あるかもしれませんよ〜。 ところで、上槽場でこんな袋吊り搾りに出会いました。 出羽鶴の杜氏・佐藤賢孔さんが、夏の間に自分の田んぼで育てた「美郷錦」の純米吟醸。その袋吊り搾りをしているとのこと。 ん〜〜む、これは楽しみ。“鶴”首して待ちましょう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <3月〜4月の行事予定> ・ 3月08日(日) 定休日 ・ 3月15日(日) 定休日 ・ 3月19日(木) 新酒鑑評会の一般公開 県酒造組合主催・究極の日本酒を味わう会 (詳細は県酒造組合のホームページで) ・ 3月20日(春分の日) 通常営業致します ・ 3月22日(日) 定休日 ・ 3月29日(日) 定休日 秋田の日本酒を考える会「試飲意見交流会」 ・ 4月04日(土) 千葉県鴨川市で法事のため臨時休業 ・ 4月05日(日) 定休日
by nbhkkry20
| 2009-03-02 21:19
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