二年ぶりの上喜元

日照時間30分)ようやく真冬日から脱出した今日の日曜日、二年ぶりに酒田市の上喜元さんを訪ねました。


c0084908_21214564.jpg 途中の日本海は風が強く、写真を撮る間、その風で息も出来ないほど。日が翳ると海と空の境がなくなり、すべてが鈍(にび)色。これが、冬の日本海です。


c0084908_21244721.jpg さて、上喜元。看板では、新酒鑑評会5年連続金賞となっていますが、昨年春で7年連続にまでのばしています。それに、この20年間で15回の金賞、凄い! そろそろ、看板を書き直さなけりゃネ。


c0084908_21252983.jpg 酒田市の文化財に指定されている蔵の本家・橋本家の前で、社長の佐藤正一さんが出迎えてくれました。ご一緒になったのは、仙台からの方達で、佐藤さんの趣味のバイク仲間とのこと。えっ、佐藤さん、社長で杜氏でモーターサイクリスト。何とも多才な方です。


c0084908_21261311.jpg 上喜元でひとシーズンに使う米の種類は、山形産の出羽燦々・美山錦・亀の尾・出羽錦の4種を含め、全部で何と20種類! しかも、米を混ぜないで単独で使うのですから、佐藤さん自身でも「よく間違わずに、酒造るよなぁ」ですと。


c0084908_21264867.jpg 上喜元で使う全ての米が、10キロ単位の研ぎ。そのため、午後からの仕事のほとんどが米を洗う作業になるとのこと。他の蔵ではおいそれとは出来ない大変な作業ですが、「良いと思って始めたことですから」と、こともなげな佐藤さん。


c0084908_21272925.jpg オール木作りの麹室。麹の役目と製麹の過程を丁寧に説明してくれます。


c0084908_2128869.jpg 特に大切な酒の麹はもちろん麹蓋製法ですが、その品温を麹室の外でもチェックできるように、無線で飛ばす装置がありました。え〜〜っと驚いたら、携帯電話に飛ばすシステムまであるとのこと。何とも凄い時代になりました。


c0084908_21284491.jpg 酒毋室でも、バイク仲間の皆さんが少しでも理解できるように、一つ一つ丁寧に説明してくれます。生もと酒毋室も、簡単な仕切りではなく、キッチリと部屋を分けました。


c0084908_21292860.jpg 協会酵母や山形酵母だけではなく、自家培養の酵母も積極的に使っています。


c0084908_2130010.jpg 由利正宗の高橋藤一杜氏から教わったという、小仕込の酒毋装置。佐藤さんは「また、遊びに行きゃなけきゃ・・教わることがいっぱいあるんです」って、良酒造りには本当に貪欲に行動をする佐藤さんです。


c0084908_213041100.jpg 二年前に伺った時よりサーマルタンクが増えているみたい。「一年に二個づつ増やしています」って言うんですから、凄い。もう、右奥も左奥も目一杯のように見えたんですけど、今度はどこに増やすのかな?


c0084908_21312761.jpg 基本的に搾りはヤブタですが、佐瀬式の槽搾りも多用しています。


c0084908_2132250.jpg こちらは、山田錦35%の袋吊りをした際の「荒走り」。立ってくる香りは穏やかですが、口中で広がる含み香の素晴らしさ。


c0084908_21324510.jpg このチタン製のタンクで、上の写真の山田の35%の袋吊り中取りを、これから火入れ。そして、氷水を使った急速冷却。その準備をしていました。連続8回目の金賞を目指す出品酒かな? 春が楽しみですネ。


c0084908_21332033.jpg 搾られたお酒は、こうしてマイナス3度の冷蔵庫、大切に大切に保管されます。あッ、斗瓶だ。色からして、旨そうな色合いですね〜。


 ということで、この厳しい寒さが絶好の良酒造りの条件となって、益々美味しさを増したお酒が醸し出されているのが分かりました。これからも、多才な職人・佐藤正一さんが生み出す上喜元ワールド、たっぷりとお楽しみ下さるよう宜しくお願い申し上げます。
 早速、明後日22日に今年生まれの新酒2点が入荷の予定です。さて、どんなお酒が入荷するのでしょうか? ・・・入荷次第、お伝え致しますのでお楽しみに。
by nbhkkry20 | 2008-01-20 21:53 | 東北の酒・上喜元
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