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やまとしずく・純吟 生原酒 No.12仕込 (09-02-04 WED.)

日照時間・0分
c0084908_22561115.jpg晴れ〜の予報だったのに、雲がたれ込めて、記録上の日照時間はゼロ。
でも、千秋公園の本丸に上がった午後3時頃。少し霞んでましたけど、久しぶりに太平山の全容を見ることができました。
雲の切れ目から青空が見えたりして、“私の”日照時間は10分くらいはあったと思いますけどね。


c0084908_22563192.jpgほとんど人を見かけることのない冬の千秋公園の本丸ですが、八幡神社の方向から、女の子たちの元気な声が聞こえます。
何事かと行ってみたら、近くの女子高生たちが拝礼をしたり、おみくじを引いたり‥‥側へ行こうとしたんですが、こんなご時世。カメラを持ってこれ以上近づくのはヤバイかなと思い、遠くからパチリ‥‥はてさて、受験成就のお参りでしょうか? それとも、8日に近づいた針供養の下見でもしているのでしょうか?


さて、昨日ご紹介をした「秋田酵母No.12」。今日は、その新酵母を使って仕込んだ、出来たばかりの新酒生酒が入荷してきました。
『やまとしずく・20BY 純米吟醸 生原酒』です。
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蔵からの酒暦書に面白いことが書かれていました。
このお酒の使用米は100%「秋田酒こまち」のはずですが、「秋田酒77号(秋田酒こまち)」と表記しているのです。
エッ、秋田酒77号? これって、ただの秋田酒こまちを使ったんではないの? ‥‥早速、“やまとしずく”の発売元(醸造元は出羽鶴酒造ですけどね)、秋田清酒さんに問い合わせを致しました。

答えてくれたのは、専務のIYさん。
「私は、“酒こまち”っていう言い方が嫌いなんです。それに、“あきたこまち”と紛らわしいし。お客さんから、しょっちゅう間違えられるんですから‥‥」という、ご返事。
そして、「もともと、稲の系統名は“秋田酒77号”で、“秋田酒こまち”はペットネームのようなものなんです。だから、系統名を正式名称にして、ペットネームはカッコ書き」にしたということなのです。

いいことですよね〜。
食べるお米が“あきたこまち”、湯沢市農協が“JAこまち”、秋田新幹線が“こまち号”、野球場に“こまちスタジアム”ときて、酒関係では、“こまち酵母”に“華こまち酵母”、そして、酒米が“秋田酒こまち”‥‥‥これじゃ、間違いは必至! 何とかならないのか! 

そう思っていた矢先の、専務さんの「私は、嫌いです」の言葉、いい答えをいただきました‥‥もしかしたら、今回の新酵母「秋田酵母No.12とNo.15」も、ペットネームを公募したり、お役所関係で考えられたりしたら、“△△こまち”か”こまち△△”になっていたかもしれません。そうなれば、もっともっと紛らわしく‥‥専務さん、よくぞ「嫌い!」とまで言って下さいました。

ということで、その「秋田酒77号(秋田酒こまち)」を55%精米し、もちろん酵母は「秋田酵母No.12」を使い、日本酒度+4.0、酸度1.9、アミノ酸度1.1、アルコール度17度というお酒に醸しあげました。

出荷前、この原酒と、加水をしてアルコール度を下げたもの三種を飲み比べをする機会があったのですが、香り、旨さ、飲み応え、キレ、どれをとってもこの原酒が一番。唎酒した人全員、納得の美味しさで、こうして生原酒で出荷することになったのです。

入荷して改めて唎酒したのですが、一つだけ‥‥お飲みになる際に、是非冷たくしてからお楽しみ下さい。
飲む前に1時間でも冷たくすると、『やまとしずく・20BY 純米吟醸 生原酒』は、冷たくない『やまとしずく・20BY 純米吟醸 生原酒』とは全く違う味わいをみせてくれるはずです。

一般的には、品温が高いと香味は広がります。でも、この酒は冷たくした方が、その広がりの上に爽快感がプラスされ、酸は上品でジューシーな味となり、旨味や味わいが確実に表に出てくるような‥‥まったく複雑な味わいです。
ん〜〜む、お酒はじっくりと味わうと様々な顔を見せてくれるし、いろんな美味しさを見つけることが出来るんですね〜。その不思議さを、改めて感じさせられました。

え〜〜価格ですが、生原酒ということで、普通の“やまとしずく純米吟醸”よりちょっぴり高めの、1.8入り3,000円と720入り1,500円です。でも、この複雑味を楽しめるなら、CPは全く問題ないと思いますよ〜。
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<2月〜4月の行事予定> 
・ 2月07日(土) 酣々塾・秋田市内の「酒蔵」散歩
・ 2月08日() 定休日・天の戸の蔵開放日
・ 2月15日() 秋田の日本酒を 地産地消で おいしくいただく会
・ 2月25日() 定休日
・ 3月02日() 定休日・やまとしずく醸造研修会
・ 3月19日(木) 新酒鑑評会の一般公開 
         県酒造組合主催・究極の日本酒を味わう会
                       (詳細は県酒造組合のホームページで)
                       
・ 4月04日(土) 法事のため臨時休業
・ 4月05日() 定休日 
by nbhkkry20 | 2009-02-04 23:00 | やまとしずく

やまとしずく・ひやおろし(08-09-22 MON.)

日照時間412分) 朝から晴れて、寒からず暑からずの気持のい〜い一日。夕方からは曇ってきて、明日は雨という予報です。今週は、一日ごとに晴れと雨との繰返しという予報で、稲刈り直前の農家をイライラさせているようです。

 その女心のような気まぐれ(男かな?)天気で、昨日の“やまとしずく・稲刈り体験会”が中止になってしまいました。
 早朝の雷と強い雨の音で目をさまし、この雨で稲刈りが出来るかな〜? と心配しながら田んぼの様子を電話で聞いたら、もうかなりのぬかるみ。プロでも稲刈りはやらないとのこと、仕方なく中止。来年春に今度は田植え体験会をしようか、ということになりました・・・田植えなら、雨でもできますからね。お楽しみに。

 ということで昨日は、刈穂蔵の奥にある研修施設での「やまと会」の総会だけになりました。
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 総会の前に、“やまとしずく”をはじめ、刈穂や出羽鶴の市販酒、これから出荷予定のお酒など数十種類の利き酒会が行われました。
 写真には、出羽鶴の佐藤杜氏(左)と斎藤杜氏(右奥)。二人ともノンビリしているように見えますが、本当は、自分の酒がどんな評価をされるか内心ビクビクなんですよね、きっと。

 “やまとしずく・ひやおろし”を、ジックリと利き酒できました。
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 今年、“やまとしずく”は大きくモデルチェンジ。使用米を麹米・美山錦、掛米・秋の精から、麹米、掛米ともに秋田酒こまち100% に変えたのです。さて、この変更が吉と出たのか、凶と出たのか?

 精米率55%のオール酒こまち、酵母はAK-1、日本酒度+4.0、酸度1.6、アミノ酸0.8、アルコール16.6度というお酒に仕上げ、生詰めの一回火入れで出荷されていました。

 たってくる香りは強くはありませんが、青々とした草が朝露に濡れて放つ、新鮮で清々しい香り。果実ではなく、果実の葉っぱのような香りなのです。つまり、それだけ派手さがないけれど、心地い〜い香り。
 口に含むと、ジュワ〜ッと甘味が広がります。アミノ酸が少ないせいか酸味は数字ほどは出ずに、広がる甘味に嫌味はなく、果実の甘さのようで優しい口当り、旨い! こういう甘さって、好ましいですね〜。
 それに、じっくりと何度も利き酒をしたのですが、この甘さが妙に残らないでスーッと消え、もう一杯! 酒本来の甘さって、こういう甘さをいうんでしょう。
 そして、この爽やかな甘さが、酒こまち米の使用によるのか否か? 判然とはしません。でも、米の変更が決して凶とは出ていないことだけは、はっきりしましたね。

 新米がとれて、茸が出回り、いよいよキリタンポの季節が近づいてきました。その時には、是非この“やまとしずく・ひやおろし”、を合わせて飲んでみたいものです。キリタンポの甘塩っぱさと、酒本来の甘さ・・・きっと絶妙な相性をみせるかもしれません。

 価格は、通常販売の“やまとしずく”より少し高めの、1.8入り2,940円と720入り1,470円。これなら、キリタンポとはいいませんが、貴方の地域の様々な秋の食材と、いろいろに楽しめるのもいいですね〜。是非、試してみて下さい。


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 ・・・総会の後、刈穂蔵の横に移築改修された土蔵“桜松蔵(おうしょうぐら)”の二階で懇親会。ここでも、“やまとしずく・ひやおろし”をたっぷりと戴きましたが、利き酒の時の印象は最後まで変わりませんでした。
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<9月〜10月の行事予定>
・09月22日(月)〜23日(秋分の日)の飛び石連休は
          通常営業しております
・10月18日(土)〜19日(日)
          京都の秋田のお酒のファン主催「天の戸を飲み尽くす会」
          に参加のため、連休させて戴きます

by nbhkkry20 | 2008-09-22 21:49 | やまとしずく

やまとしずく・純米大吟醸 雫取り 生原酒(08-03-19 WED.)

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日照時間282分) 気温が12℃を超えて、昼間はストーブ要らず。夕方に冷えてきたとはいえ、まだ10℃近くで暖かい一日でした。
 
 雪が融けてぬかるみ状態の郊外の田んぼには、渡る直前のたくさんの白鳥が羽を休めていました。
 先日の雄物川河口にいた数羽の白鳥は、カモやカモメの数に負けていたのか、グーの音も出さず大人しいもんだなぁと思っていましたが、周りが仲間だらけだとうるさい、うるさい。あっちでクワァー、クワァー、こっちでクワァー、クワァー。でも、この光景を見るのもあと数日でしょう。白鳥たちは、秋田の冬を土産にもって北帰行です。

 今朝、通勤ラッシュが終わりかけた9時頃、市内中心部にヘリコプターの大きな爆音が轟き、何事? 見れば、数台の放送局のヘリが空を舞っています。そうでした、藤里町の二児殺害事件の判決公判の日でした。
 秋田から生で全国放送されるなんて、こんな時しかないもんなぁ、いろんな意味で悲しい・・・。

 こんな時に紹介するお酒には気の毒ですが、心を強くしてご紹介、『やまとしずく・純米大吟醸 雫取り 生原酒』です。
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 今月初めのやまと会の醸造研修は、やまとしずくの醸造元の「出羽鶴」蔵で行われましたが、この『純米大吟醸 雫取り 生』だけは、「刈穂」蔵で仕込まれていることは、もう皆さんご存知ですね。
 それに、この『雫取り生』は、あの日の研修会に出席した酒販店だけが取扱いできる、受注生産のお酒。つまり、販売店限定のやまとしずくの、そのまた限定の極々少量しか出荷しない・・・とにかく、極端に数が少ないっていうことです。だからって、味はどうなのよ? となりますよね。

 米は秋田伝統の美山錦、精米率は40%、酵母は最近の刈穂の上級酒に多用されているM310を使い、日本酒度+4.0、酸度1.7、アルコール度16.8%、しかも、雫取り搾りした部分だけを瓶詰めした、紛うことのない純米「大」吟醸。
 はっきり言って、若いです。でも、旨いんです。
 香りも味もインパクトはないのですが、口中でジワジワと広がり、喉に落とす頃には充分に芳醇な香味に変り、旨味がフ〜ッと甦ってくる。そして、スイッとキレて、もう一杯となるのです。
 でも、若い! とお思いの方は、もう一本お買いになって、秋まで冷蔵庫で寝かせてみて下さい。きっと、もの凄い変身をすると思います・・・どう変身するか? まぁ、やってみる価値は充分にある純米大吟醸です。
 ホントに極々限定ですので、是非、是非お早めにお試し下さるようお願い申し上げます。
・720入のみ 2,940円 (当店入荷、30本)
by nbhkkry20 | 2008-03-19 21:10 | やまとしずく

やまと会の醸造研修(08-03-2 SUN.)

日照時間360分) 日照時間が6時間ですから、ほゞ一日中快晴のい〜い天気。こんな時こそ乳頭温泉にでも出かけて、雪山を見ながら露天風呂なんていいのになぁ・・・「やまとしずく」の販売会「やまと会」の醸造研修で、一日中、蔵の中と部屋の中でした。


c0084908_21455495.jpg 研修会場は、「やまとしずく」を仕込んでいる、(旧)南外村の出羽鶴の蔵。途中、神宮寺の岳見橋から見た雄物川は岸辺の雪も融け始め、青い空を映して、何となく春めいているようでした。


c0084908_21464082.jpg 出羽鶴蔵の玄関に下げられた小さい方の看板には、「平成18年全国新酒鑑評会金賞受賞蔵」とありました。その看板の前で、ニンマリしているのは蔵元の伊藤辰郎さん。今日は、社長さんも一緒に研修です。


c0084908_21473987.jpg 蔵で、みなさんを最初にお出迎えするのは、こんこんと湧く蔵の仕込水。蔵を案内してくれた製造部長の佐渡さんによると、ここの水は、ちょっと酸性寄りの軟水で、飲んでは旨いけれど、酒造りにはなかなか手強い水とのことでした。


c0084908_21484198.jpg 麹室。中に入れてくれれば嬉しいのですが、大人数の場合は、温度管理に影響があるので、こんな覗き窓はいいですねぇ。


c0084908_2149441.jpg 麹室の通路を挟んだ向かい側にある酒毋室。
 実は、蔵は甑倒しが終わり、米の蒸しはもうありません。ですから、麹造りや酒毋造りも終わっていて、どちらもガランでした。


c0084908_21503641.jpg 「やまとしずく」や、その他の特定名称酒が仕込まれる「やまと蔵」。


c0084908_21513273.jpg やまと蔵のタンクは、すべて開放型のサーマルタンク。
 サーマルタンクといえば、密閉型タンクを採用している蔵が多いのですが、酒蔵万流、それぞれです。
 純米や純米吟醸をここで仕込みます。もちろん、やまとしずくも、この開放型サーマルタンクで仕込まれています。


c0084908_21521662.jpg こちらは、本醸造や普通酒を仕込む「千年蔵」。「やまと蔵」より大きなタンクがたくさん並んでいますが、出羽鶴は、普通酒を中心に30%の減産ということで、けっこうタンクは空いていました。
 以前は、今頃の時期なら、蔵に入った途端フワ〜〜ンと酒の匂いがしたんですけどね。少し淋しい気分です。でもまぁ、特定名称酒の比率が年々上がっているとのこと。頑張りましょう!


c0084908_2153137.jpg こちらは、大吟醸などを仕込む「松乃蔵」。小さなタンクが4本の狭い吟醸用の蔵です。「出羽鶴・松の蔵仕込・袋吊り雫生酒」は、酒名の通りここの蔵で、小さく、丁寧に仕込まれました。季節限定酒ですので、お求めはお早めに。


c0084908_2154789.jpg 甑倒しが終わっても、上槽や火入れはまだまだあります。
 釜場では丁度、鑑評会出品クラスの大吟醸の瓶燗火入れをしていました。いつもなら、見学者に冗談をとばす蔵人さん達も、慎重で真剣。


c0084908_21545147.jpg 他の酒の何倍もの手間暇をかけて、出来上がった珠玉の逸品。毎日、こんなお酒を飲めたらいいなぁ〜、とつい思ってしまいます。


c0084908_21554976.jpg 最後は出来たばかりのお酒を置いておく、仮の製品倉庫。天井から吊られた灯や、総板張りの壁面など、倉庫にしてはちょっと立派すぎると思いません? 以前、「蕎麦と落語の会」を催した際に建て直したとのこと。
 こんな処で、落語と打ち立ての蕎麦を楽しめるなんていいもんです。で、もう一つ贅沢をいわせてもらえば、お酒はさっきの珠玉の逸品だったら、なお良し! ですよねぇ。


c0084908_21575194.jpg 製品倉庫の渡り廊下からふっと外を見たら、蔵は、まだこんなにもたくさんの雪に囲まれていました。
 この雪が全部融ける頃、丹誠こめて造ったさっきの珠玉の逸品が、広島の鑑評会会場で満開の花を咲かせていることを願って、蔵を後にしました。


c0084908_2158449.jpg 蔵での研修を終えて、利き酒&懇親会&宿泊は、温泉保養施設「なんがい・ふるさと館」。この雪の残り具合が、シュール。


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 どんなに丹誠をこめ、どんなに手間暇をかけても、美味しさを判断するのは飲み手。やまと会会員酒販店が利き酒するのを、落着きなく、不安そうに見ているのは、出羽鶴の佐藤杜氏さん(右手前)と刈穂の齋藤杜氏さん(真中)。
 「黒龍」「田酒」「九平次」など、県外の有名銘柄の参考品も含めて、全46点。利き酒の結果は、もちろん精白率の高いお酒に悪い評価はありませんでした。例えば、「出羽鶴・純米大吟醸・飛白 生」や「刈穂・純米大吟醸(山田40%)生」などは、出来たばかりで、酒質がまだまだ硬いはずなのに高い評価でした。
 そんな中で、多くの会員が「良し」としたのが、「刈穂・純米吟醸・六舟 中取り 生」と「出羽鶴・純米酒」。「出羽鶴・純米酒」は、安くて(720入 1,000円)旨いと、皆さん再発見だったらしいのですが、こちらはいつかご紹介したいと思います。
 ・・・で、肝心の今期の「やまとしずく」は? そうです、そうです。そうなんですが、純米吟醸は火入れをしたばかり、山廃純米は、山廃酒として最も味の判断をし難い搾ったばかりでの出品。そして、純米大吟醸は搾りはこれから・・・ということで、二人の杜氏さんにとっては、本当にタイミングの悪い研修会でした。
 でも、利き酒後の懇親会や、ふるさと温泉で暖まった後の懇親会延長戦では、県外の今をときめく超有名ブランドにも決して引けを取らない美味しさだと、皆さんの評価は高かったんですよ。だいぶ酔ってましたけども・・・ネッ。
 いや〜、楽しくて、本当にためになる研修会でした。
by nbhkkry20 | 2008-03-03 22:13 | やまとしずく