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半年を締めくくり(08-06-30 MON.)

日照時間630分) 昨晩からのシトシト雨もあがり、朝から晴れて気温が25度、湿度も低く快適な一日でした。そんな気持のいい日だったのに、タイミングが悪く、一歩も外に出ず仕舞。でも、一昨日、昨日と出ずっぱりだったので、まぁ、いいか。
c0084908_20233289.jpg 一昨日は、市内A蔵さんの八代目を継ぐであろうご長男さんの結婚御披露宴・・・あのT大(男鹿半島の灯台ではなく、マジにT大)を卒業し、作家志望で様々な経験を積もうと職を転々とし、実際に潜入ルポ風の本をモノにしたこともあるユニークな新郎と、ファッションモデルの経験がある超美人で(ボケた写真ですみません。わざとです)、何とベリーダンスのインストラクターをしていたという新婦。


 いや〜、150年以上の歴史をもつ酒蔵の次期当主ご夫妻として、21世紀らしくてホントにいいカップルでした。長男とそのお嫁さんとはいえ、よくこの厳しい酒造業に飛び込んでくれました。心の中に、いつまでもそのユニークさと挑戦心を無くさなければ、どんな苦労もきっと乗り越えられます。頑張ってください。
 ということで、4時間近くにわたって繰り広げられたご披露宴のお酒は、もちろんA蔵のお酒。しかも、当主の名前を冠した大吟醸無濾過原酒だけ。さすが、美味しかったです。でも、やっぱり大吟醸無濾過原酒だけでは、ふ〜〜〜疲れました。 

c0084908_2024728.jpg で昨日は、秋田で年に一度のプロ野球公式戦、ヤクルトvs阪神の観戦・・・野球は好きですが、特別好きなチームはありません。子供の頃から、あの永遠に不滅なチームを破ってくれればどこのチームでも良しでした。ですから、今日の一番のお目当ては、やっぱり「あにき」。
 タイムリー1本は出ましたが、幾度かのチャンスでブレーキ。残念、9対4で負けちゃいました。でも、打った打球は、速え〜〜〜。


 それにしても長い試合で、3時間40分かな。いつも、秋田のプロ野球観戦を共にしているA清酒のSさんと一緒で、こちらもAさん持参の味の濃〜い原酒を飲み続けて、ふ〜〜〜疲れました。

 ということで、半年を締めくくる楽しい二日間でした。
 三日ぶりのブログなので、新入荷のお知らせといきたいところですが、明日からは月も改まります。二日連続の酔いを醒して、心機一転。明日は、美味しくて、惜しい(?)お酒をご紹介致します。
by nbhkkry20 | 2008-06-30 20:34 | 秋田のいろいろ

まんさくの花・雪室貯蔵 純米吟醸(08-06-27 FRI.)

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日照時間480分) 中休みどころか、梅雨入りしてからほとんど雨が降ってないんで、川も流れているようにみえません。どうなるんでしょう? 今年の梅雨は。
 明日と明後日は、秋田で年に一度のプロ野球公式戦(阪神vsヤクルト)です。ここまで晴れたのですから、もう少し晴れてほしいものです。私も、デーゲームの券を持っているし・・・ね。

 さて、ご紹介は『まんさくの花・雪室貯蔵 純米吟醸』です。

 今年で6回目となった雪室貯蔵。今年の雪室への搬入は、3月19日に行われました。その様子は、まんさくの花のホームページ「蔵日記」の「バックナンバー★2008年3月」をたずねてみてください。

 そして、雪室を開きお酒を搬出したのが6月11日。今年こそは搬出の様子をみせてもらおうと思っていたのに、6月11日といえば、新酒鑑評会の東京での一般公開が行われた日。そう、夜の池袋をウロウロしたあの日です。

c0084908_21522371.jpg あの日は、まんさくの花の雪室の「雪」ではなく、空の上から鳥海山の「残雪」を見ながら東京へ向かいました。


 仕方なく、雪室からの搬出の様子は、後で蔵から送ってもらいました。

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 雪があまりにもガッチリと固まり、最初はスコップでは崩すこともならず、お酒が見えるまでかなり時間がかかったようです。
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 ようやく周りの雪もグズグズとなって、お酒を出し始めました。酒の周りは雪なのに、何といっても季節は6月、半袖姿というのが面白いですね。
 逆に、ネクタイを締めて、青いジャンパーの彼は暑そう。顔が紅くなっていません?
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 搬出も進み、酒もあと僅か・・でも、なんだか雪がまだたくさん残ってますね。このまま溶かしてしまうのは勿体ない気がします。融けきるまで、もっと長くお酒を貯蔵するのも面白いんじゃないかなぁ。来年、提案してみよう。
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 ということで、1.8リットル換算で600本。全て出し終わり、お酒はトラックに乗せられ、十文字町にある「まんさくの花・十文字工場」の大型冷蔵庫へと運ばれたのですが・・・実はこの後、このお酒たちには大変なことが待ち受けていたのです。

 雪室から搬出して三日後の6月14日の朝、あの「岩手・宮城内陸地震」が発生。雪室から誕生したばかりのお酒を襲ったのです。

 まんさくの花では、増田町の仕込蔵は建物に少し被害があった程度で、お酒はなんともなかったのですが、冷蔵貯蔵酒の多い十文字工場では、「ん〜〜〜ん」と唸りたくなるくらいの損傷があったようです。その辺りの事情は、再度、蔵のホームページ・蔵日記の6月14日をご覧ください。
 
 土曜日の休みで急遽出社した社員の方たちが、十文字工場の大型冷蔵庫を恐る恐る開けてみたら、瓶貯蔵をしている8本P箱が大きく崩れて、山のようになって行く手を塞いでいます。
 冷蔵庫の床は、割れた瓶や流れ出たお酒でグチャグチャ。そして、先日搬入したばかりの「雪室貯蔵酒」はその山の向こう・・・それを見た社員たちは、「あ〜〜っ、駄目か〜」と思ったそうです。
 しかし、キケンなP箱と割れたガラスの山を越えて行ってみると、何と、「雪室貯蔵酒」は全く無傷。一本も割れていなかった。「ん〜〜〜」、何とも幸運なお酒たちですねぇ。

 そしてお酒は、冷蔵庫の中の掃除や整理整頓を待って、ラベルを整えられ、遮光フィルムの袋に入れられ、昨日、お店に到着したというわけです。
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 50%精米された美山錦を使い、9号系の酵母で醸し、アルコール度が17〜18度、日本酒度+4.0、酸度1.6というお酒に仕上げられ、一回火入れで、84日間の雪室熟成された純米吟醸。

 で、その味は? えっ? あんな大災難を乗り越えてきたお酒です。美味しいに決まってます!・・・旨いことは旨いんですが、ちょっと暑いこの季節には少し濃い目かもしれません。
 でも、そんな時はロックにしたり、少〜〜しのソーダで割ってみてください。まんさくの花独特の、米が醸し出す充分な旨味、一回火入の新鮮さと清涼感があいまって、ホントに気持よくお飲み戴けると思います。
 
 小さな雪室での貯蔵ですから、もちろん極々限定品です。マグニチュード7にも負けなかった“サバイバル”「まんさくの花・雪室貯蔵 純米吟醸」、梅雨の蒸暑さを吹飛ばすような美味しさをお楽しみ戴けますよ。
by nbhkkry20 | 2008-06-27 22:03 | まんさくの花

刈穂・平成20年金賞受賞酒 大吟醸原酒(08-06-25 WED.)

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日照時間6分) 一日中、曇天。梅雨とわかっていても鬱陶しいものです。千秋公園の本丸にのぼり、グリーンシャワーを浴びてきました。
 写真では、樹々の間から曇り空がかなり見えますが、実際に目に入るのは、圧倒的に緑、緑、緑。その緑の洞窟のような樹林を見つめていると、何故か、身体の中を涼しい風が吹き抜け、肩の張りがジワリ、ジワリと緩んでゆくような・・・家から歩いて15分、こんな街中にこんな自然があるなんて、幸せなことです。

 ということで、グリーンシャワーで気分一新。ご紹介は、今日もexpensiveなお酒の続きです。『刈穂・平成20年金賞受賞酒 大吟醸原酒』。
 「ま〜た、そんな高い酒」なんて云わないで下さいね。鑑評会シーズンが終わり、今は金賞受賞酒発売シーズン、「旬」のお酒なんですから。
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 刈穂は昨日ご紹介した出羽鶴とは兄弟蔵ですが、兄弟揃って入賞しないことはあっても、兄弟揃っての金賞受賞はなかなかありませんでした。先ずは、本当にお目出度うございます。
  
 さて、刈穂の金賞受賞酒について、蔵の商品コメントには次のように書かれています。『・・・・香味涼やかで、力強くあざやかな旨味が広がり、爽快なキレが特徴です。刈穂らしさを凝縮した酒質・・・』。本当に、そう?
 
 東京の一般公開の私のメモには『僅かの渋味、熟成欲しい』とありました。確かに、香りも味もきれいで、若いけれど充実感のある旨味、後味に微かに渋が残るけれど、スーッとキレて良かった。これなら、少しexpensiveでも、それだけの価値はある金賞酒だと思います。

 ただ、この金賞酒に使われた酒米が、35%まで磨かれた山田錦・・・ほゞ極限まで削られた山田錦のお酒は、熟成させればもっと「旨くなる」可能性が高い特徴があることを忘れてはなりません。
 また、今の刈穂のほとんどの大吟醸がきちんと熟成を経て発売され、その香味が、今の刈穂の人気に繋がっている。つまり、熟成は刈穂らしい個性の一つになっているのではないか。美味しいからといって、このお酒を今飲み尽くしてしまうのは勿体ないじゃない? そう思うのです。 

 とはいうものの、この『刈穂・平成20年金賞受賞酒 大吟醸原酒』はやっぱり旬の酒、今が「買い」のお酒。いや、今「買っておくべき」お酒です。
 そして、せめてこの秋までは寝かせて、熟成された真の旨味を楽しむ・・・そうすることで、初めて『刈穂らしさを凝縮した酒質』を楽しめるといえるんじゃないか・・・なんて、マニアックすぎますか? それに、キチンと熟成してくれるのも蔵の役目だと思うんですけど、ねぇ?

 それにしても、刈穂の人気は大したものです。少量出荷の限定品だとはいえ、発売と同時に完売したとのこと。当店での在庫も僅かです。
 今すぐ飲むのも良し。じっくり寝かせるのは、なお良し。そして、夏の贈答品として、真にお酒の好きな方にはお贈りするにも最適。どちらにしても、お早めにお求め下さるようお願い申しあげます。

 使用米:山田錦 精米率:35% 使用酵母:M310 アルコール度:17度 日本酒度:+2.5 酸度:1.6
・720入 5,250円
by nbhkkry20 | 2008-06-25 22:12 | 刈穂

出羽鶴・平成20年金賞受賞酒 大吟醸原酒(08-06-24 TUE.)

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日照時間204分) 夜中にだいぶ降っていたような気がしましたが、今朝になってみれば降水量4.5ミリ。秋田の農家にとっては、恵みの雨には少し足りなかったようです。でも、地震の被災地を考えれば・・・ねぇ。
 今日は夜まで雨模様の予報だったのに午後から晴れてきて、太平山も頭の上は曇り空ながらクッキリ。気温が20度前後で、午後からは湿度もどんどん下がり、街暮らしの私たちには過ごしやすい一日でした。

 さて、21日(土)にexpensiveなお酒をご紹介したついでと言ってはなんですが、今日のご紹介もやはりexpensiveなお酒。新入荷のご紹介はこの後も金賞酒が続きますので、ん〜〜、お財布のほうは覚悟をお願い致しま〜〜す。
 さて、一年ぶりの金賞受賞、おめでとうございます。『出羽鶴・平成20年金賞受賞酒 大吟醸原酒』です。
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 「出羽鶴」といえば、昨年秋の仙台国税局主催の東北清酒鑑評会純米酒の部で、首席で優等賞を受賞したことをご記憶の方も多いと思います。また、実際にあの首席酒をお飲みになり、出羽鶴の実力の高さを改めて実感なさった方も数多くいらっしゃたのではないでしょうか。
 何よりも、他の出品したお酒のほとんどが山田錦を使っていたのに対し、出羽鶴の首席酒が「秋田酒こまち」100%で醸されたお酒だったというのが、嬉しかったですねぇ。

 そして、二年ぶり金賞を受賞した今年の出羽鶴も、やはり使用米は「秋田酒こまち」。もちろん、他の米を一切使わないオール酒こまち仕込み。しかも、オール酒こまちの金賞酒は、(もちろん秋田県内では)今年は出羽鶴だけという快挙なのです。

 実は、一昨年も酒こまち100%大吟醸での金賞受賞・・・鑑評会で米の種類による出品区分ができた平成12年度から、出羽鶴は一貫して酒こまち大吟醸で出品してきました。ですが、当初は予審さえ通らず、入っても入賞(銀賞)という状況が続きました。

 秋田でも他の蔵では、酒こまちの酒よりも山田錦の方が金賞を取れそうだと思えば、山田で出品するのが当前です。でも出羽鶴は、頑に酒こまちでの出品にこだわり、諦めずに努力してきました。それが、一昨年の金賞、昨年の東北での首席、さらに今年の金賞受賞と、ここにきて大きく花開いたように思えるのです。
 
 東京の一般公開での私のメモには、「香味共に、酒こまちの酒の典型となるかも?」とありました。
 山田錦の酒にどれだけ近いか、山田錦とどれだけ違うかなどということを全く意識させずに、きれいで見事に調和のとれた香味で、一つの美味しいお酒としてスーッと存在している・・・そんな新たな個性の誕生を感じさせる受賞酒でした。

 そして、この出羽鶴の金賞酒を利き酒をした、栃木県のある蔵元の方のコメントをインターネットで偶然に目にしました。
 『キレイなんだけど幅のある味。上品なんだけどふくらみのある吟醸香。吟醸酒の理想形を絵に書いたような酒でした。こういうお酒って、口で言うのは簡単なんだけど、実際に造ってカタチにするのはヒジョーに難しいのよ。秋田県だけに原料米は「秋田酒こまち」かな?レベル高けぇ〜。』

 ・・・プロの方が利いてそういうのですから、これはもう間違いありません。もう、飲んでみるしかありません。それに、なかなか金賞に結びつかない努力を重ねてきた間に、出羽鶴の佐藤賢孔杜氏は、きっと稀代の「酒こまち使い」になったことは間違いありません。楽しみですねぇ。

 金賞受賞酒は、いづれも限定品。是非、お早めにお楽しみ下さるようお願い申しあげます。因みに、使用米:秋田酒こまち 精米率:40% 使用酵母:M310 アルコール度:17度 日本酒度:+3.0 酸度;1.3です。
・720入(立派な箱入) 5,250円

c0084908_2231444.jpg・500入(出品用のR瓶で簡易箱入) 3,150円
by nbhkkry20 | 2008-06-24 20:26 | 出羽鶴

由利正宗・平成20年金賞受賞酒 花朝月夕(08-06-21 SAT.)

c0084908_22321193.jpg日照時間746分) 梅雨入りしたっていうのに、真夏のように晴れた日が続いています。気象台の記録では最高気温が28.8度でしたが、私の車のOUTSIDE TEMPでは32度。どうしちゃったんでしょう。
 滝のような雨が降っている西日本の方達も大変ですが、もし今、あんな雨が地震の被災地に降ったらと思うとゾッとします。穏やかに、穏やかに・・・であってほしいですねぇ。


c0084908_22333046.jpg 久しぶりに、桜並木を渡る風が気持いい〜、草生津川沿いの散歩道をポタリングして、土崎港まで行ったら・・・ 


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 先日、全国一斉休漁で話題になった、イカ釣り船が接岸していました。
 イカ釣り船というと、大きな楕円形の電球が船の周りにぐるりとぶら下がり、ゆらゆら揺れているイメージでしたがちょっと違いました。電球ではなく、野球場のナイター設備みたいなライト、HID集魚灯というらしいんです。
 HID集魚灯は、従来の電力の10分の1で同等の輝度を確保でき、燃油の大幅な節約ができるということですが、それでも、最近の異常なまでの燃料高騰では、休漁せざるをえない状況なんでしょうねぇ。
 今、秋田沖の日本海はイカ釣りの最盛期です。この第十八朝日丸も今晩あたりから出漁するのでしょう。いっぱい獲れてほしいし、大漁貧乏でも困るし・・・市場原理だけでは、世の中が回らなくなってきたような気がします。

 さて、↑のような厳しい話の後に、こんなexpensiveなお酒を紹介するのは気が引けますが、『由利正宗・平成20年金賞受賞酒 花朝月夕』です。
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 由利正宗は、平成に入ってから通算12回目の金賞受賞。エッ? ということは、この20年で8回も落っこちてたの? ず〜っと金賞取り続けていたんじゃないの? というくらい金賞の常連蔵です。ですから、この蔵の凄さは、もうご説明するまでもありません。

 今回の金賞受賞酒が、1月にご紹介した仕込32号かどうかは分かりません。しかし、あの時ちょこっとだけ戴いてきて、家の冷蔵庫で寝かせて、つい先だって利き酒をした仕込み32号の「荒ばしり」・・・雑味がきれいにとれて、香りが高く澄み、味わいも驚くほど円やかになって、いわゆるゴージャスな飲み心地を感じさせた点からすると、もう金賞は間違いないと思ってましたが、当然のように金賞でした。

 ですが、今年の由利正宗の金賞受賞酒は、ちょっと事情が違います。
 昨年までは、金賞を受賞しても、いわゆる金賞受賞酒として特別に出荷はしていませんでした。従来の大吟醸「(金賞受酒と同じタンクの)花朝月夕」に「平成**年金賞受賞酒」というタッグをぶら下げて販売してきました。
 しかし今年は、ラベルも箱も全く新しくして、従来の「花朝月夕」とは別に『金賞受賞酒 花朝月夕』として出荷したのです。

 蔵では「山田錦を35%まで磨き、雑味のない究極の米の旨味を引出しました。華やかな香りと繊細に味が調和し、洗練された気品が漂う清酒の芸術品です」とコメントしていますが・・・
 む〜〜〜ん。ラベルが変わったって、箱が変わったって構いません。ですが、価格まで(わりと大幅に)変わってしまって・・・残念! 
 ただ、東京の一般公開で利き酒した時に、「香味のバランス抜群」、「王者の風格」とメモをして二重花丸で囲んであったところからすると、この『金賞受賞酒 花朝月夕』が、価格にみあった酒質は十二分にあることは間違いないと思います。

 出荷の姿形にしても、価格にしても、これは蔵の考え方の問題です。私たちが、どうこう言えることではありません。お酒は、あくまでも嗜好品、価格やラベルも含めて「好き、嫌い」です。
 しかし、この香味のバランスの極致のような今年の『金賞受賞酒 花朝月夕』を一口でも飲んだら、きっと、その美味しさに価格のことなど忘れてしまい、ただただ酔いしれるだけかもしれません。
 
 因みに、使用米:山田錦 精米率:35% アルコール度:17度 日本酒度:+3.0 酸度:1.3。もちろろん、極限定品です。是非、お早めにお求め下さるようお願い申しあげます。
・720入のみ 5,000円
by nbhkkry20 | 2008-06-21 22:46 | 雪の茅舍

秋田晴・19BY 醉楽天 原酒生詰(08-06-19 THU.)

c0084908_21523023.jpg日照時間42分) 雨は夕方まで降りそうで降らず、その所為か、気温が26度前後で蒸暑い一日でした。秋田も、地震の被災地も、今日梅雨入りとなりました。
 子供の頃、初めて嗅いだドクダミの匂いは嫌いではありませんでした・・・ジトッとする蒸暑さの今ごろ。狭い空地の三角野球で、見失ったボールを探して土塀裏の日陰に足を踏み入れた時、漂ってきた匂いは薬臭くて、一瞬鼻をそむけても、また嗅ぎたくなる。そんなクセになりそうな・・・そういえば、匂いも酒も、クセになりそうなのが、今でも好きなんだよなぁ。


 さて、今日の新入荷のご紹介は『秋田晴・19BY 大吟醸 醉楽天 原酒生詰』です。
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 秋田晴・醉楽天の杜氏・加藤貢さんは52歳、まだまだ若い杜氏です。全国新酒鑑評会で金賞3回という実力のある杜氏さんで、四年前には様々な品評会で高成績を収め、一目置かれる若き杜氏と評されていました。でも、ここ数年は金賞からは遠ざかっていました。

 それでも、一般公開で利き酒をした私のメモには、毎年のように「美味しいのに?」と記されていました。そこで、金賞を受賞しようがしまいが、出来る限りこの美味しさをストレートに皆さんにお伝えすれば、この酒の良さが分かってもらえる。そんな気持で発売を始めたのが、『醉楽天』の『原酒』を『生詰』して『一回火入れ』をしたこのお酒です。

 秋田晴は今年、四年ぶりに全国新酒鑑評会で金賞を受賞しました。
 東京の一般公開で利いた金賞の秋田晴は、香味のインパクトは薄いけれど、“普段の醉楽天とは違い”濃醇ながらきれいで、新酒とは思えない落着き、独特の酸味できりりとキレる。これは飲んだら旨い、食に邪魔をしない食中大吟醸、そう感じさせました。

 但し、秋田晴は、金賞を受賞しようがしまいが、金賞受賞酒を発売はしていませんし、発売の予定もありません。ですが、秋田晴で仕込まれる山田錦を38%精米した大吟醸の仕込みは、ただ一本。つまり、この『秋田晴・19BY 大吟醸 醉楽天 原酒生詰』は、今年はれっきとした秋田晴の金賞受賞酒(いや、隠れ金賞受賞酒?) それでこの価格ですから、ラッキー!! なのだ。

 若い杜氏が力の限り造ったお酒に手を加えず、審査員ではなく「実際に飲む方々」のご批評をあおごう、それが若い杜氏の将来のためにもなる。そんな気持で発売してきたお酒が金賞を受賞。ホントに嬉しいことです。
 おつまみが無くても美味しい大吟醸ですが、いろんな肴と合わせて召し上がってみてください。美味しさが、二重、三重に広がると思いますよ。
 
 受注後に瓶詰めをした完全限定品です。是非、お早めにお求め下さるようお願い申しあげます。
・720入のみ 3,750円
by nbhkkry20 | 2008-06-19 22:09 | 秋田晴

春霞・特別純米 栗林 火入(08-06-18 WED.)

c0084908_20441434.jpg日照時間826分) 昨日と同じようにスカッと晴れ、日照時間がなんと13時間を超えて今年最長かな? それでも気温は24度ほどで爽やか〜〜な一日でした。
 明日あたりからはいよいよ梅雨空になる模様で、週間予報は曇りや雨マークばかり。
 雨が降っても、地震の被災地にだけはやんわりとお願いしたいものです。


 さて今日も新入荷のお知らせ、『春霞・19BY特別純米 栗林 火入』です。
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 3月に「春霞・春の酒、一挙4点」で、「美郷錦 生」、「深山春霞 生」、「桜花 瓶囲い」と一緒にこの「栗林 生酒」もご紹介したのですが、「栗林 生酒」は最初っから大人気。
 酒度がマイナスなのに甘くなく、美味しい酸味でキリリと引き締め、やや辛口のスッキリさが好評の要因だったようです。それに、優しい香味なのに原酒のコクと飲み応えは抜群。6号酵母でここまで醸した春霞には唸らされてしまいました。もちろん、4点の中では最も早く品切れしたことは言うまでもありません。

 さて、その生酒を生詰めをして、一回だけ火入れをし、冷蔵貯蔵をした今日ご紹介の『19BY特別純米 栗林 火入』は・・・春の「栗林 生酒」の良さと美味しさを、キッチリと引き継いでおりますよ。

 ただ、火入れの所為か、少し苦味? エグ味? が出ているように思えますが、これとても味わいのうち、却って味の深さとなっているように思えます。それに、酸が生酒よりも鋭く感じられますが、出荷されてからの日毎の熟成で円やかになってゆき、より一層の味わい深さとなることは間違いありません。

 麹に山田錦を使い、6号酵母が醸す豊かな香味と、一回火入れ原酒タイプ特有の芳醇さ、そして飲み応えあるコクとキレ。冷た〜〜く冷やして、梅雨の鬱陶しさを紛らわし、初夏から盛夏の暑気払いに、是非今年も『栗林 火入』をお選び下さるようお願い申しあげます。
・1.8入 2,730円 ・720入 1,365円

 ・・・春霞は、今年の新酒鑑評会では金賞をとれず、杜氏の亀山さんはさぞかし残念な思いをしていることでしょう。でも、先日の「一般公開」の『落選酒』も(何故、この酒が金賞じゃないのか! と怒りたくなるほど)ホントに美味しかったし、この「栗林」も旨い! やはり、春霞はどのお酒からも目が離せません。
by nbhkkry20 | 2008-06-18 21:03 | 春霞

新政・んめえ 佐藤卯兵衛(08-06-17 TUE.)

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日照時間600分) 梅雨入りの遅い北東北ですが、地震の被災地のことを考えれば、今年だけはこのまま梅雨なんて来なければいい。少しの雨でも崩落や泥流が起きるし、捜索活動だってまだ終わっていないんだから。
 それとは逆に、川の流れが変わってしまい田んぼの水が干上がり、恵みの雨が欲しいという被災農家もいるし、本当に自然災害は様々な形で人の生活を脅かします。
 昨夜も、遠い秋田市でさえハッと身構えたほど揺れた余震が・・・道路や建物の復旧もさることながら、一日でも早く揺れが収まり、あの日の恐怖が少しでも薄らいでゆくことを祈るばかりです。

 久しぶりに、新しく入荷してきたお酒のご紹介を致します。
 『新政・んめえ 佐藤卯兵衛』つまり『新政の美味しい佐藤卯兵衛』・・・ではありません。『新政・純米 んめえ』というお酒と『新政・大吟醸 佐藤卯兵衛』という二つのお酒のご紹介です。

1)『新政・ 無濾過純米原酒 生貯蔵』
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 「んめえ」は「おいしい、旨い」の秋田弁です。「んめェ」とェを短く発音すれば秋田では「あなた」という意味。「んめェ〜〜」とェを長めると・・・日本国中どこだってヤギの鳴き声でしょ!?  冗談はさておき、蔵自ら「んめえ=旨い」というのですから、これは美味しいに違いないとは思いますが、そこはそれ、やっぱり試飲しなきゃぁネ。

 使用米は、たぶん秋田では初めてと思いますが、麹米に山形の酒造好適米・出羽燦々、掛米には秋田の美山錦を使っているのです。平均60%の精米、酵母はもちろん6号新政酵母、日本酒度+1.0、酸度が1.6、アルコール度がちょっと高めの17〜17.9度というお酒に醸しあげました。上槽後は、濾過をせずに生酒のまま貯蔵し、出荷前に火入れをした「無濾過純米原酒 生貯蔵」です。

 で、早速利き酒。ん、ん、ん・・・? グラスに顔を近づけた途端、何とも甘〜いフルーティな香り。一飲みすると、その香りがジュッワーっと広がり、非常にジューシー。アルコールの高さはボディの豊かさとなり、+1.0という日本酒度の割には甘くはなく、ストンとまではいかないがスーッとキレる。それで・・・ヤギではなく本当に「んめェ〜〜」。

 こんなだったら、12本でなく、もっと入荷すれば良かったかな〜〜残念。でも、特定名称酒に本格的に力を注いでいるように見えなかった秋田の大手蔵の一画・新政が、このような、お手頃価格で非常に特徴的なお酒を出し始めたことをはっきりと認識し、これからの動きに大いに期待をして、残り10本。お早めにお求め下さるようお願い申しあげます。
・720入のみ 1,470円

2)『新政・大吟醸 佐藤卯兵衛 中だれ 一回火入』
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 以前にご紹介しましたので、このお酒の由来については、もうご存知かと思いますけれど・・・
 「中だれ」とは、上槽、つまりお酒を搾る時間帯を表す言葉です。
 醪(もろみ)を小袋に入れ、槽(ふね)の中に積み重ねて搾るのですが、小袋をいくつも積むと、その重みでひとりでに酒が搾られます。その最初に出てきた部分が「荒ばしり」。この荒ばしりは、新鮮さ抜群ですが、味わいが荒々しくて落着きません。

 その後、徐々に圧力をかけてゆき、香味がほど良く落着いたあたり、この時間帯に搾られた部分を「中だれ」というのです。
 そして、もっとグーっと圧力をかけて、最後の最後まで搾りきったあたり、「責め」といいますが、この「責め」には粕の臭いまでお酒の中に入り込むことがあります。ですから、一般的には、この「荒ばしり」「中だれ」「責め」の順序で搾られたお酒は、時間帯ごとに出荷されることはほとんどなく、通常はミックスされて商品となるのです。
 そんなことで、「中だれ」は、一つのタンクの中で最も香味の安定した部分。別名「中取り」ともいいますが、実は「美味しいとこ取り」ともいえるお酒です。じゃぁ、「中取りした残りの、美味しくないとこはどうすんの?」。ん〜〜〜、それは・・・それは・・・私に聞かないで下さ〜〜い。

 こちらは、県内40店での限定発売。今回を逃しますと、秋の「ひやおろし」まで佐藤卯兵衛の入荷はありません。是非、お早めにお楽しみ下さるようお願い申しあげます。
 因みに酒歴は、山田錦40%精米、協会9号酵母で醸し、日本酒度+3.05、酸度1.0、アルコール度17〜18度で、一回火入をしています。
・1.8入 4,725円 720入 2,362円
by nbhkkry20 | 2008-06-17 21:23 | 新政

もう切らないで(08-06-14 SAT.)

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時々日照時間174分) 朝食後の歯磨きをしながら時計がわりのテレビを観ていたら、突然、画面に地震の文字情報・・・岩手県内陸南部で強い地震・・、秋田県沿岸・・・。 
 エッ? だって、まだ揺れてもいないのにどうして画面にでるのよ? と文字を読んで、そう思った瞬間(この間、たぶん5〜7秒くらい)ゴォーという音(が聞こえたと女房)と共に家がミシミシと揺れ出し、後はガクガクガクガクと大きな揺れが(後で聞けば)一分くらい続きました。

 その間、何とか歩くことができたので、女房はガスの元栓を閉め、私は灯油ボイラーのスイッチを切り、後は何をしたっけかな〜? 後は、ただ椅子にしがみついていたような・・・こんなに強い地震は、25年前の日本海中部地震以来で、このまま揺れが続いたら家が倒壊するんじゃないかと思えるくらい、本当に怖い一分間でした。

 揺れが収まって、茶箪笥の中の食器や、何よりも階下の店や冷蔵庫の酒瓶の点検、点検・・・幸いにもコップ一つ、四合瓶一本、割れたり倒れたりしていませんでした。日本海中部地震が契機で家を建て直した際に、店の棚にちょっとした地震対策をしていたのが、もしかしたら効果があったのかも、先ずは一安心でした。

 震源地は、栗駒山を中心とした岩手、宮城、秋田の県境付近。栗駒山やその周辺にはいい温泉が数多くあります。私たちも幾つかの秘湯を訪ねたことがありますが、どこもが、右も左も崖っぷちという道をクネクネと登ったり下ったりしてゆく本当に山奥。その道が至る所で崩落し、大きな災難となってしまいました。

 ヘリコプターから写された崩落現場をみると、そのクネクネした道路が、まったく影も形もなくなっている所がたくさんあります。それを見た時・・・木を切り、山を削り、しかも毎年雪が融ければ必ず修復を余儀なくされる、こんな所に自動車が通るような道路を造ったことがよかったんだろうか? もしかしたら、もう、あんな道路は造らなくていいということになるんじゃないか? ・・・そう思わずにはいられないほど、無惨に崩れ落ちていました。

 明日、秋田県の北秋田市という所で、莫大な予算を使って「第59回全国植樹祭」が行われます。たった一日のお祭りです。
 今、必要なことは「植える」ことだろうか? 「切らない」ことがもっともっと必要なのではないだろうか? でも「切らない」ことは、お祭りにはならないしなぁ・・・。

 今日一日、たくさんの方々から、御見舞のお電話を戴きました。心から御礼申しあげます。私たちは無事でした。お酒も無事でした。誠に、誠に、ありがとうございました。
by nbhkkry20 | 2008-06-14 21:38 | 秋田のいろいろ

どうせ気まぐれ、鑑評会(08-06-12 THU.)

日照時間744分) 一泊した池袋ホテルを出る時、ビニール傘を買わなきゃならないほど強い雨で、気温も17度前後と肌寒いほどの朝の東京を後にして、飛行機で1時間。帰り着いた秋田は快晴で、空港道路に設置されたデジタル気温表示板は27度を指していました。暑いことは暑いけど、東京のあのムッとした暑さではないのが秋田のいいところ。気持が、フッとやわらかになりました。

 ということで、昨日は携帯でブログを更新したので、写真も小さすぎてよく分からなかったでしょう。お約束通り、東京での鑑評会一般公開のご報告です。改めて、会場入口の写真から始まり、始まり・・・
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 会場は、池袋サンシャインシティのワールドインポートマート展示ホール。左へ行けば「新酒鑑評会の公開きき酒会(⇦)」、真っすぐ行けば「全国日本酒フェア(⇧)」ですが、入口のチャイナ風看板の派手だこと。民間に任せれば、すぐこうなるんですから面白いものです。
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 先ずは、公開きき酒会。
 昨年は、午後4時から業界関係者と一般のファンを分けないで行ったのですが、余りの混み様でなかなかお酒にたどり着けなかったり、早いうちにお酒が品切れになったり、入場料3,000円(当日は3,500円)もとって、何事だ! とお叱りがあったのでしょう。今年は午前中は業界関係者、午後は一般の方というように二回に分けたのです。
 大正解でした。私も業界関係者、午前中でしたが、どこの地区のブースもスムーズで、ほとんど待ち時間なしできき酒が出来ました。
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 人気の山形、福島ブースもこの余裕・・・利き酒をする人もゆとりの表情でジックリと利き酒をしていました。

c0084908_23363191.jpg 瓶の前のきき猪口に挿されているビニール製のスポイトでお酒を吸い取り、入場券と交換でもらった小さなぐい飲みに入れ直して利き酒ですが、全部やると500近くになるのですから、いいかげん疲れてしまいますけどね。


 実は今年の鑑評会、秋田県の一般公開にも、広島での技術者講習会にも行けなかったので、出品酒を利き酒するのは初めて。何よりも、久しぶりに大量16個の金賞受賞の秋田県を利き酒したくて、東京まできたようなものです。

c0084908_23373454.jpg高清水・ハイレベルのところで香味の調和が良く旨い! ゴージャス。

新政・今年は香味に疎密がなく久しぶりの金賞。六代目佐藤卯兵衛を継ぐだろう息子さんのご結婚と二重の喜びでしょう。


c0084908_23385473.jpg秋田晴・甘味が、スーッと消えてゆく喉越しの余韻が良かったなぁ。


c0084908_23392312.jpg竿灯・麹米が山田で掛米が酒こまち。しっかりとした香味の土台で、飲みごたえがないなんて言わせない。


c0084908_23395882.jpg太平山・いつもの太平山らしい重厚感がちょっとたりないけど、旨い。
 
喜久水・嫌味のない独特の酸味が、個性を感じさせる大吟醸。


c0084908_2340397.jpgまんさくの花・どんな酒が受賞するのか? よ〜〜く知っている。香味共に文句なく、私のメモには花丸。

北鹿・どこにも破綻がなく、金賞へ一直線。


c0084908_23413335.jpg千歳盛・小さいが良くまとまって、小粒でもキラリ輝いて・・。

由利正宗・これだけの香味の充実感をもっていて、後は、軽〜くさりげなく飲める酒になれば、まさに究極。


c0084908_2342588.jpg出羽鶴・オール酒こまちでの受賞は嬉しい。飲んで旨い、金賞酒を目指そう!

刈穂・この渋味、この苦味、この酸味。 でも、五味の調和こそ酒の神髄。

秀よし・今でも充分にいいが、これでグッと来るような重厚さがあれば文句なし。


 では、他県のお酒と比べてどうだろう? 特に東北他県と比べると・・・青森の香りの派手さ、岩手の独特の酸味、宮城の辛さ、福島の香味の粘っこさ、いかにも吟醸という山形と比べれば、確かに全体的なレベルは絶対に高い。しかし、強く印象を残すような際立つ個性をもった蔵が少ないのです。

 青森なら金賞ではなかったけれど、1部で出品した「喜久泉(田酒)」の豪快な味の太さ。岩手の「南部美人」のズバ抜けたスムーズさ。宮城の「浦霞」の渋いのに旨くて心地いい甘味。福島は「蔵粋(くらしっく)」のゴクゴクと飲みほしたくなる純米のような旨味と滑らかさ。山形は、軽いタッチなのに後から後から味わい深さが増してゆく「上喜元」と、ごく少量の利き酒の中で起承転結をきちんと感じさせた「十四代」などなど。
 
 その点では、秋田でも金賞ではない酒に個性を感じさせるものがありました。1部出品の「春霞」のシュワーッとするほどの爽やかさと、同じく1部の「天の戸」の嫌味なく熟れた旨味など、個性を感じさせるのはやっぱり1部。キーポイントは、使う米にありそうです・・・ということは、抽象的な「美酒王国・秋田」ではなく、より具体的な「米の秋田は酒の国」の復活が必要なのかもしれない、と私は強く思った次第でした。

 大吟醸、特に高精白の大吟醸はどうしても香りが強すぎて、利き酒だけでもかなり疲れました。その疲れを癒してくれるのが純米や純米吟醸。今度はそれを求めて、いざ、日本酒フェアへ。
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 こちらは、鹿児島を除く(鹿児島には日本酒の蔵がない)44都道府県のブースが設けられた「全国日本酒フェア」。
 公開きき酒会場ではしかめっ面のお客さんも、こちらではニコニコでリラックス。吐器があるのに、誰もがゴクリ、ゴクリ。午後の部のお客さんには、かなり酔っちゃった人達がおりましたね。
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 秋田のブースは、私たち秋田人が考える以上に東京人には人気があるみたいで、利き酒を求める人、酒質の質問をする人がひっきりなし。その場で販売もしていましたが、けっこう売れていましたよ。

 そして、このような「会」型式でお酒を飲んでもらうと「日本酒はやっぱりうまいねぇ」と言ってくれるんです。言ってはくれるんですけど、明日になって買ってくれるかというと、これがねぇ。どうしたら「買って戴けるのか」、なかなか解決方法が見いだせない・・・日本酒フェアでした。

 高精白の大吟醸で疲れて、純米や純米吟醸酒で癒されたけど、もっと癒されたくて? 夜の池袋へ。

c0084908_23442017.jpg「美久仁小路の 灯りのように 待ちますわ・・・」


c0084908_23445538.jpg「お酒で忘れる 人生横町 いつまでも・・・どうせ気まぐれ 東京の 夜の池袋」(吉川静夫作詞 渡久地政信作曲・池袋の夜より)


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 えっ、これって、あの歌がヒットした昭和44年!?
 では、ありません。平成20年6月11日の池袋の人世横町です。見事に、昭和が残っていました。この辺の小路や横町で、人世と人生の勉強をいっぱいしたお父さんたちには懐かしい光景でしょうねぇ。それにしても、この笑顔のお兄さん、いいですねぇ。飲みに、いや、勉強しに行くぞ〜〜! てかっ。

 聞けば、この人世横町はもうすぐ完全に壊されてしまうとのこと・・・ホルモン焼のお店の道路まではみ出したテーブルで、平成20年のお父さんたちが飲んでいたのは、ほとんどがチューハイ・・・酒屋として、大いに勉強になりましたです、ハイ。
by nbhkkry20 | 2008-06-12 23:51 | 品評会、きき酒会