新政・見えざるピンクのユニコーン(2010.11.16 TUE.)


(日照時間・6分
珍しく、雀を見つけました。
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裏の川の下流の橋三つ先、新政さんの蔵の裏辺り、川岸の雑木林で見つけました。
十数羽の群れで、声も立てずにこちらの動きを観察している様子。しばらくの間、こちらもジーッと見ていたのですが、ちょっと身体を動かしたら一斉に飛び立たれてしまいました。

最近、街中の雀が頓に減少しているということですが、雀が好むような餌が少なくなったのがその原因の一つらしいのです。
雀が好きな餌といえば、お米‥‥そういえば、新政さんの川に面した蔵は、確か精米所。造りが始まり、精米機がウオ〜ンと唸りをあげていましたから、入蔵したての新米がどっさりあるはず。雀どもは、そのおこぼれを頂戴しに姿を現したんですね、きっと。
質量ともに最悪と言われている今年の米事情ですが、御蔵に入ったお米は、雀も食べにくるようないいお米のようで良かったですねぇ、新政さん‥‥。

ということで、その新政蔵から、ちょっと変わったお酒が新入荷‥‥
『新政・チームバトル酒 2010 純米大吟醸 見えざるピンクのユニコーン(通称・ピンクのユニコーン)』です。
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ちょっと変わった‥‥名前は確かに変わってますが、お酒が変わっているということではありません。
造り方というか、造る体制というか‥‥私がつべこべ言うよりも、蔵からの案内を読んで戴ければ一目瞭然。説明は、専務の佐藤祐輔さんにお任せ致しましょう。

専務曰く、『昨年11月、競い合いながら技術を磨こうと二人一組の(4つの)チームを作り、それぞれの思い描く酒を造る「チームバトル」制度を導入。若い社員(蔵人)が最初から最後まで酒造りの責任を負う。市販することを大前提に、鑑評会で金賞を狙える酒を目指し』 て仕込まれた4つの純米大吟醸のうちの一つが、この『ピンクのユニコーン』ということで、ご了解戴けるのではと思います。

そして結局、鑑評会で金賞を受賞したのは、祐輔専務のチームが造ったこの『ピンクのユニコーン』だったのですが、更に専務曰く、『実際の金賞酒は、袋吊りして採取した斗瓶から出品しました。この「ピンクのユニコーン」は、袋採りした以外の残りの部分を自動圧搾機にて低圧で搾ったお酒、つまり真正の金賞酒の「普及版」と言えるもの』と、「金賞受賞酒」と同じタンクだけれど「金賞受賞酒」とは言えない、と正直に説明をしているのです。

それでも、この『ピンクのユニコーン』は、専務によれば『自分が知っている限り、県産米100%の純米酒での金賞受賞は過去に例がないと思われ‥‥大変に『希少価値の高いお酒』であり、今後、当蔵の鑑評会へのスタンスも未定で、鑑評会自体もその存続を含めた改革が行われている最中で、その過渡期に生まれた『偶然の産物』である』といっております‥‥そこまで言うんじゃ、これは飲まざるを得ないでしょう!

酒暦は、原料米:秋田酒こまち、精米率:40%、使用酵母:廣島六号/新六号(究酵母)、日本酒度:+2.0、酸度:1.45、アミノ酸度:1.25。もちろん、無濾過の一回火入原酒での出荷です。
価格は、720ミリ入りのみ、2,800円‥‥『真正』な金賞酒でもないのに、この価格の倍近くもする「金賞受賞酒」が数多ある中では、真っ当な価格だと思いますねぇ。

少しだけ唎酒させて戴きました。
高級感のあるフルーティな香り、ふくよかな甘味と旨味、それでいて軽快な飲み口、スーッとキレてゆき、まろやかな余韻がいつまでも続く‥‥ん〜〜まさに金賞受賞酒。でも、純米酒独特の豊かな酸味が口中を清々しく保ち、大吟醸金賞酒とは一線を画していて、濃い〜のに、いくらでも飲めそうで‥‥ん〜〜旨い!

ところで、『見えざるピンクのユニコーン』の意味とは‥‥
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祐輔専務によれば『ネーミングは「存在しないもの」という意味を、相互に矛盾する形容詞や空想上の名詞にて表した、既存の哲学用語』‥‥難し過ぎる〜〜。
でもまぁ、『ピンクのユニコーン』、美味しいから良しと致しましょう。
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<2010年11月~12月の予定>
・11月21日(定休日
・11月23日(勤労感謝の日)午前10時~午後5時30分 営業致します
・11月28日(定休日
・12月05日(定休日
・12月12日(定休日 酣々塾の忘年会
・12月19日(定休日
・12月23日(天皇誕生日)通常営業致します
・12月26日(定休日
by nbhkkry20 | 2010-11-16 23:08 | 新政
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