雨 のち 曇
ご存知の通り、「生酛仕込み」は酒毋を造る際に、半切り桶に入れた物量(蒸し米、麹、水)を人間が櫂棒を使って摺る「山卸」作業を行いますが、過去27年間の「出羽の雫」は厳密に言えばそれとはちょっと違う「生酛」なのです。 確かに、物量を摺る事には違いないのですが、半切り桶で人間が櫂棒で摺るのではなく、最初から酒毋タンクに入れた物量を羽根状の突起の付いたドリルのような機械で一気に摺ってしまう、所謂「秋田流生酛仕込み」なのです。 この「秋田流生酛」は「白神こだま酵母」を発見した故・小玉健吉博士が開発した仕込み法ですが、ではどちらが本物か? どちらが美味しいのか? という疑問が出てきます。しかし、そこは酒屋万流。昔からいろいろな「生酛」がある一方、「新政」さんや栃木の「仙禽」さんのように全く新しい「生酛」を生みだした御蔵も出現しています。 今年の「出羽の雫」は、旧来からの人の手で山卸作業を行う「生酛仕込み」で仕込んでみたのです。 何か特別な問題があって「秋田流生酛」を止めたのではありません。27年もやってきたから、一度くらい櫂棒で摺る旧来の「生酛」仕込みをやってみよう、それも「出羽の雫」販売会の自分たちで摺ってみようという、そんな簡単な発想から酛を摺る生酛に挑戦したのです。その結果‥‥何とも驚き! の美味しさの「出羽の雫」に仕上がったように思います。 「生酛」や山廃酒といえば、老香と間違われそうな独特の熟成香、しつこいと言われそうな濃厚な味わいがその特徴だと強調されがちでした。でも、最近はそんなことはありません。例えば、「雪の茅舍」さんの高橋藤一杜氏は、「生酛や山廃が臭かったり、しつこい味だなんてことはない! 上手に造られた生酛や山廃酒はスッキリとして綺麗な香りで、コクや旨味があり、余韻も快く、ヨーグルトのようなまろやかな酸味が感じられ、どんな食とも相性が良く‥‥臭いのはその酒がもともとおかしいのだ!」とおっしゃっています。 そして、今年の「出羽の雫」もまさにその通り。いえ、臭いのではありません‥‥。 冷えた状態では、「生酛」とは思えないジューシーさで綺麗な酸味が心地良く、常温ではゴクゴクと飲める喉越しの滑らかさ、少しだけ温めてやるとコクと旨味が倍加され、う~~旨い! もう一杯! となること請け合い。そして、こんな美味しさになるのなら、来年も自分たちで「摺ろう!」となるのを予感させる「27BY 出羽の雫」です。 今年も、是非お早めにお楽しみ下さるようお願い申し上げます‥‥‥‥ 『刈穂・27BY 純米酒 昔生酛仕込み 出羽の雫』です。 使用米:神岡町の鈴木政喜さんの 美山錦 精米率:60% 使用酵母:秋田今野 No.12 日本酒度:+5.0 酸度:1.6 アミノ酸:1.0 ALC度:16.5% 価格:1.8入・2,880円、720入・1,440円 (1.8ℓ当り100円の米栽培協力金が含まれています) 花コメ:白長靴・白作業着・・・給食のおばさん仕様でモト摺りする二人の女性の写真・・・秋元酒店の娘さん(平成)と私(昭和)の共同作業姿です。私の中で「出羽の雫」と言えば、フレッシュとかジューシィという形容がなかなかしにくい昭和酒のイメージでした。でも今年はちょっと違います。 同じ穀物でつくるウイスキーにも似たまろやかで深い味わい。それでいて、若々しい爽やかさと可愛らしい甘さもあります。これはやはり、参加した私たち女性の影響が・・・?! と良いように考えたり。常温になってからの美味しさの加速がすごい! やめられない美味しさとはこのことですよ~。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー さて「刈穂」、他にもまだ美味しいお酒がありますよ~~。 『27BY 山廃純米酒 -生詰- ひやおろし』 1.8入・終売、720入・1,296円 『27BY 純米吟醸 「稲穂」グリーン(雪国酵母)』 1.8入・3,024円、720入・終売 『27BY 純米大吟醸原酒 平成28年全国新酒鑑評会《出品酒》』 720入のみ・3,780円 『27BY 白麹使用 純米生原酒 ホワイトラベル(white-label)』 当店取扱いは720入のみ・1,512円 『27BY 山廃純米生原酒 超弩級 気魄の辛口 +25』 1.8入・3,087円、720入・1,543円 『26BY 昔生酛純米酒 出羽の雫』 1.8入・2,880円、720入・1,440円 (1.8ℓ当り100円の米栽培協力金を含む) 『27BY 山廃純米生原酒 番外品 +21 にごり酒』 1.8入のみ・3,024円 『27BY 山廃純米生原酒 番外品 +21 澄み酒』 1.8入・3,024円、720入・1,512円 『27BY 純米吟醸 六舟 瓶火入れ』 使用米:酒こまち 精米率:55% 使用酵母:M310 アルコール分:15~16 日本酒度:+5.0 酸度:1.5 1.8入・2,993円、720入・1,502円 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <2016年10月~2016年12月の予定> ・11月03日(木)文化の日 通常営業 致します ・11月06日(日)定休日 ・11月13日(日)定休日 ・11月14日(月)お休み 致します ・11月20日(日)定休日 ・11月23日(水)勤労感謝の日 通常営業 致します ・11月27日(日)定休日 ・12月04日(日)定休日 ・12月11日(日)定休日 ・12月18日(日)定休日 ・12月23日(金)天皇誕生日 午前10時~午後6時 営業致します ・12月25日(日)定休日 ・12月31日(大晦日)午前9時30分~午後6時 営業致します ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 当ブログへのお問合せ等は下記宛にお願い致します。 ──────────── 酒屋まるひこ 秋田市大町4-1-2 電話・018-862-4676 営業時間・午前9時30分~午後9時00分 定休日・毎週日曜日 ──────────── *尚、未成年の方からのお問合せにはお応えできませんのでご了解ください。
by nbhkkry20
| 2016-11-01 19:00
| 刈穂
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