酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)

酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18433836.jpg一日中☃(日照時間52分)先週末からの冬の中休みのようなお天気も、昨日から一転、今日は暴風雪警報が出ていて、明朝までにはかなりの大雪になりそうです。52分も日照時間があったなんて、信じられません。
 さて、先週の好天に恵まれた10日、11日の「秋田の酒蔵巡り」ツアー。10日には、携帯投稿から速報(?)しましたが、詳しい様子をアップしておきます。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_1844389.jpg 今回の参加者は、秋田からの15名。そして、宮城、埼玉、千葉、神奈川、遠くは京都からお出での県外12名の総勢27名。足元ゆったりの貸切バスで、いざ出発です。
 いつも蔵を訪ねる時は自分で運転してゆくので、こんなデラックスバスで出かけてゆっくり利き酒できるなんて、もしかしたら私がはしゃいでいたかもしれません。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_1846252.jpg さて、横手市浅舞の「天の戸」さん、こちらは裏口です。今年は雪が多くはないとはいえ、やはり雪下ろしをしなければならないくらい積もっています。


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 尊師の説教に耳を傾ける信者たち・・・では、ありません。杜氏の森谷さんは、お酒造りの工程を懇切丁寧に説明してくれます。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18471841.jpg 蔵中で唯一あったか〜い場所、麹室。短時間でここを出たくない皆さんの気持ちを知っているのか? 森谷さんの説明は、いっそう丁寧になったようでした。


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 ここは、仕込蔵。説明を聞く皆さんの表情、ホントに真面目です。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18484420.jpg 杜氏さんも含めて28人もいるのに、一瞬でも会話が途切れると、仕込タンクからは「フツフツフツ」と泡の湧く音が聞こえます。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18491746.jpg 槽場(ふなば)。袋の口を軽く折って寝かせただけで、液体状の醪が溢れ出てこない不思議? は、いつまで見ていても飽きません。
 滴り落ちる槽口(ふなくち)酒を想像しただけで、涎が滴り落ちますネ。


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 いよいよお楽しみの利き酒タイム、皆さんの顔もほころびます。奥の台所では、事務の方たちまでがエプロン姿で、利き酒用のおつまみを作って下さいました。杜氏さんも、森谷オリジナル酒粕料理や蕎麦料理を披露して下さり、皆さん感激です。ホントは、利き酒にツマミはないはず・・・でも、これが一番の楽しみですからねぇ。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18502645.jpg 杜氏さんの奥さんお手製の変り巻き寿司。牡丹の模様が、食べるのが勿体ないほどきれいで、でも美味しく戴きました。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18511681.jpg 地元で採れた野菜を、天の戸の酒粕に漬けた粕漬けガッコ。かぶ、キューリ、カラシ菜、大根、カリフラワー・・・色艶もきれいで、天の戸のお酒にピッタリ。
 いや〜、旨かった。巻き寿司もガッコも、もちろん天の戸のお酒も。天の戸の皆さん、ありがとうございました。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_1851498.jpg 昼食は、まんさくの花の蔵がある「蔵の街・横手市増田町」の佐藤養助漆蔵資料館。


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 蔵の内部はすべて漆塗り、何とも豪華です。天の戸で戴いたお酒で良〜い気持ちのみなさん。ここでシャキッと目を醒まし、佐藤養助の稲庭干饂飩を美味しく戴きました・・・当店で扱っている「佐藤養悦・稲庭干饂飩」の養悦さんは、養助さんのお兄さん筋なんですよ。こんな立派な蔵はお持ちでないですけどね。


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 そして、増田町の「まんさくの花」さんへ。さすが豪雪地帯、屋根の雪は天の戸の倍近くありました。
 写真は、玄関とお店。ここだけ見ても、この奥に先の漆蔵に負けない立派な内蔵(文庫蔵)があって、その奥に酒蔵が広がっているなんて想像できません。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18535532.jpg 文庫蔵の扉の段数が五段。この段数でピタッと閉めるように造作するのは大変らしく、貴重な蔵です。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18543672.jpg 文庫蔵の前には、17日に開かれる三所神社の梵天祭の梵天が飾られて、皆さんを歓迎。


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 精米所の米の枯らし場に、全国で唯一つ「まんさくの花」だけで使われているお米「日の丸」が、今年も醸されるのを待っていました・・・漆蔵や文庫蔵と同じくらい貴重なお米です。日の丸米で醸した「特別純米・30粒」の美味しさは、皆さんご経験済みですよね。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18554259.jpg 仕込蔵では、写真のタンクの向かい側にもサーマルタンクがずらり並んでいました。この蔵の規模で、これだけのサーマルタンクを備えている蔵が秋田にあるのかな? 品質管理の確かさが、整然とした蔵の佇まいから伝わってくるようです。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18561063.jpg サーマルタンクの一つに、ムムッ、期待の一本があるじゃないですか・・・雄町の純米吟醸。秋田では滅多に使わない「雄町」、出荷が楽しみです。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_1856419.jpg これは、汲んでもらった吟醸酒の醪。トロッとした感じ、分かりますでしょう。醪でこんなに旨いんだから、お酒になっても美味しいこと請け合いですね、利き酒した皆さん。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18579100.jpg 文庫蔵に戻って、今度は上槽したばかりのお酒の利き酒。みなさん、今年のまんさくの花の出来を占うかのように、真剣です。さすが、酒屋まるひこのお客様・・・なんちゃって。


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 バスの暖房で暖められ、酒蔵で冷やされ、利き酒もいっぱいし、ツマミもいっぱい摘み・・・あ〜〜ぁ、くたびれた。そんな疲れた身体を、土蔵造りの文庫蔵は優しく癒してくれました。
 まんさくの花の蔵の皆さん、ありがとうございました。


酒蔵巡り・天の戸とまんさくの花(08-02-13 WED.)_c0084908_18585450.jpg 今回ツアーの最終地は、山内杜氏の故郷・横手市山内の温泉「鶴ケ池荘」。
 日帰り組の方は、残念ながら、温泉を横目にしてここから秋田へお帰り。そして、お泊り組は、楽しみな温泉と今日の反省会です。
 凍り付いた「鶴ケ池」の向こうに沈む夕日を眺めながら、この寒さの中でお酒を醸す蔵人さん達の心のあったかさを思い出し、秋田で生きる幸せを感じ・・・なぁ〜んて、60過ぎの酒屋の親父には似合わないですかね。


 ご参加の皆様、ホントに本当に、ありがとうございました。
by nbhkkry20 | 2008-02-13 19:18 | 秋田のいろいろ
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