秀よし・杜氏の隠し酒 純米大吟醸 おり酒(08-03-21 FRI.)

秀よし・杜氏の隠し酒 純米大吟醸 おり酒(08-03-21 FRI.)_c0084908_23274586.jpg日照時間608分) 太平洋側は春の嵐だったようですが、ご覧の通り、午後の5時半でこの青空。気温も16℃を超えて、あったかい一日でした。
 ですが、まんさくの花の営業さんが来て「秋田、ユギねくていっすなー。増田だば、まだ、のっちりあるしよ〜。田んぼのユギ、消えねくて大変だす」と言ってました。
 そうか、春だ、春だって浮かれてばかりじゃダメ! 今度の日曜日、その現実をしっかりと写真に撮って・・・とは言っても、もちろん、雪の中に隠れている春の息吹を探しながらです。


 さて、今日のご紹介は、ここには初登場の御蔵。『秀よし・杜氏の隠し酒 純米大吟醸 おり酒』です。
秀よし・杜氏の隠し酒 純米大吟醸 おり酒(08-03-21 FRI.)_c0084908_23284244.jpg
 大仙市長野(旧・中仙町)にある「秀よし」の歴史や酒造りへの姿勢は、私が書くまでもありません。蔵のホームページをご参照ください。特にその歴史は、まるで秋田の酒造りの300年を見るようで大変興味深いものです。是非、ご覧下さい。
 ということですが、今回ご紹介する『杜氏の隠し酒 純米大吟醸 おり酒』は、その歴史と伝統と格式という硬〜〜〜いイメージからはちょっと外れたようなお酒なのです。

 40%まで磨いた秋田酒こまちと、こまち酵母を使い、日本酒度-2.0、酸度1.1という純米大吟醸に醸し上げた酒の『滓(おり)』・・・つまり、雫取りされた出品用純米大吟醸の、滓下げをした後に残る『滓=ゴミ』を集めたお酒なのです。ゴミですから、普通は商品になることはありません。だから、『杜氏の隠し酒』なんですねぇ。

 雫取り特有の穏やかな口当り、マイナスの日本酒度なのに決して甘ダレせずに、苦味やエグミも感じられるけど、濁り酒と見紛うばかりの滓がそのタッチを優しくし、ジューシーな酸味が後味を引き締め、これがゴミか?・・・旨〜〜い、五味だ!

 ただ、『滓』ですから、そんなにはありません。蔵から出荷されたのは、720入で50本のみ。数日前に12本入荷しましたが、あっという間に店頭で完売。ご紹介を諦めていましたが、今日になって「在庫まだあり」の知らせ。ということで、早速のご紹介となったのです。
 
 現在の「秀よし」のラインナップからすれば、当店で扱いたいようなお酒は今の処ないのですが、時々、今回のような面白いお酒が出荷されます。今後とも、伝統と格式はどなたかにお任せして、そこを外したようなお酒を紹介できれば、と思っています。

 ところで、杜氏さんはこんな美味しいゴミを隠しておいて、一体どのように「処分」しているのかなぁ? それを考えてると一晩中眠られないの(by 春日三球さん)、ですね。
・720入のみ 2,940円
by nbhkkry20 | 2008-03-21 23:32 | 秀よし
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