天の戸・10月18日と19日の京都逍遥(08-10-22 MON. )

日照時間498分) この一週間雨なしで、気温も20度を超えて過ごしやすい秋田ですが、「天の戸を飲み尽くす会」を催すために、18日、19日と訪れた京都は、未だに半袖で大丈夫。電車やバスはクーラーを入れるほどの暖かさ、イヤ、暑さ。紅葉なんて、まだまだ先のことかなぁ、あれでは。

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 とは言っても、東山三十六峰に日が沈み、観光客の喧噪も去り、会場の白沙村荘の樹々の間に宵闇が迫り、常夜灯の灯が輝きを増す頃、辺りの空気は少しヒンヤリとして、虫の声は一段と高く‥‥都の秋ですね〜。

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 「天の戸を飲み尽くす会」が行われたのは、白沙村荘内の橋本関雪画伯のアトリエだったという「楼古存」、いや「存古楼」。
 画伯が描いた襖絵の前に天の戸の暖簾が垂れ下がり、和服の女性が行き来する中に、天の戸の半纏を着た男二人(柿崎社長さんと森屋杜氏さんですけどネ)‥‥ちょっと無粋だったでしょうか、画伯? 今日は、皆さんの“美味しそうな顔”に免じてお許し下さい。

 そして、皆さんを“美味しそうな顔”にした天の戸のお酒は、これ!
天の戸・10月18日と19日の京都逍遥(08-10-22 MON. )_c0084908_21522644.jpg 今年の春の新酒鑑評会の出品酒。(非売品)
 金賞はとれなかったけど、何でこの美味しさで受賞出来なかったの? との声がたくさん。でも、もし金賞をとっていたら全て販売に回されてしまい、ここで飲めなかったかもしれないんですよ。飲めて、幸せ。


天の戸・10月18日と19日の京都逍遥(08-10-22 MON. )_c0084908_21525844.jpg 黒麹で仕込んだお酒「天の戸・黒」の滓(おり)酒。(非売品)
 日本酒の黄麹が造るアミノ酸ではなく、黒麹が造り出すクエン酸の酸味は非常に爽やか。
 朝早く飛行機で秋田を発って、半日だけど京都市内を歩き、四条通りのあまりの人出に、酒に酔う前に人に酔って疲れた身体を癒してくれるようでした。


天の戸・10月18日と19日の京都逍遥(08-10-22 MON. )_c0084908_21533197.jpg 18年前、初めて新酒鑑評会で金賞を受賞した大吟醸。(非売品)
 エーッ、「美山錦」で仕込んでいたんだ。エーッ、精米率50%だったんだ。
 金賞とるなら「YK-35」と言われた時代に、美山錦50%でよく金賞をとれたよねぇ? その18年古酒のお味は、「枯淡の域に達していた」とだけ申しておきましょう。

 他に、「純米大吟醸・白雲悠々」、「酒こまち仕込み・大吟醸」、「亀の尾・雫取り生」、「純米吟醸・ひやおろし」、「純米一回火入れの濁り酒・シュワトロ」など全部で8種類、用意したお酒の量は一人当り五合弱。
 天の戸の仕込水を和らぎ水として、白沙村荘の美味しいお料理に舌鼓を打ちながら、皆さん、これをきれいに飲み尽くしてしまいました。

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 一人当り五合弱のお酒で、さすがにお開きの頃には、カメラ持つ手も定まらず、ピントもぼけぼけ。誰が誰やら分からなくなって‥‥というのはウソ。プライバシーに気を使ったつもりですけれど、天の戸の半纏だけはしっかりと写ってました、柿崎社長! の後ろ姿。

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 い〜〜い気分で存古楼を後にしてお庭をグルリと回ってみれば、樹々の間に上弦の月。こうして、古都の夜は津々と更けて‥‥あ〜〜ぁ、京都やなぁ。

 そして、次の日。
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 いいお酒を楽しく飲んだ翌日は、少し度を過ごしたと思っても二日酔いなどありません。天気も良ければ、気分もスッキリ。お酒の神様、嵯峨野の「松尾大社」へ参拝しました。

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 さすがお酒の神様です。全国の酒蔵から奉納された四斗樽がズラリ。名立たる蔵元ばかりですが、その前で柿崎社長が呟くように‥‥「お酒2升でお札が一枚くるんです。樽の奉納だと、かなり包まなきゃならないんですよねぇ」。さて、天の戸の酒樽が奉納されるのは、いつのことでしょうか? 隅っこの方で、男どもがそんな話をしているのかな。

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 聞けば、松尾大社へは柿崎社長さんは二回目、森谷杜氏さんは初めてとのこと。お二人とも、もうすぐ始まる今年の酒造りの無事と、良酒が醸されることを祈念して、深々と拝礼をしておりました‥‥たぶん、お賽銭もいっぱいはずんだと思いますから、願いはきっと叶うでしょう。
 私たちも、大いに期待をいたしましょう。

 ということで、「京都で天の戸を飲み尽くす会」は無事に終わりました。
 わざわざ秋田から出かけて下さった天の戸の柿崎社長さん、森谷杜氏さん。京都で、きめ細かく準備をして下さった秋田のお酒を心から愛して下さるファンの皆さん。秋田から、東京から、横浜から、大阪や神戸から、わざわざお酒を飲むためにお集り下さった皆さん。本当に、ありがとうございました。
 ‥‥さて来年は、どこの酒蔵に出かけてもらおうかなぁ。 
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<10月〜11月の行事予定>     
・10月26日(日) 定休日
・10月29日(水) 酣々塾
・11月01日(土) 刈穂「19BY・出羽の雫」発売日
・11月02日(日) 定休日
    3日(文化の日)は通常営業致します
・11月09日(日) 定休日
・11月16日(日) 定休日
・11月23日(日) 定休日
    24日(勤労感謝の日)は通常営業致します
by nbhkkry20 | 2008-10-20 22:10 | 天の戸
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